神島の伝統・文化


左義長

■概要
正月13日と14日朝、各組の子どもたちは竹、藁、縄、豆殻を各戸を回って
集めてくる。そして、14日夕方から組立を始める。柱3本(近年は4本)の
上を縄で結んで三脚のように組み立てる。高さは7〜8メートル位はある。
その外側に縄を巻いた長さ3メートル程度の竹を立てかける。そして、太い縄
を巻いて、全体を締め付ける。その隙間に藁、豆殻をねじ込む。作るのは、父
兄や自治会役員らの大人たちである。そして、14日夜にこれを燃やす。しめ
飾りや書き初めはこの左義長で燃やす。なお、左義長は古くから14日夜に行
われてきていたが、近年、成人の日(祝日)が15日から1月第2月曜になっ
たのに伴い、1月中旬の土曜日に行われるようになった。また、戦前は各組毎
に行われていたが、現在は神島で1つだけ作る。
■鴨追い
昭和初期の頃、正月15日の早朝に、各家の子どもが自分の家の田んぼに出か
け、鴨を追った。鴨追いは昭和30年頃まで続いた。 

左義長03
    燃え上がる高さ8mの左義長

夜高

■ 概要
6月10日と11日の田祭りに行われる。この両日は、子どもたちが小さい行
燈を持って、家々を巡って歩く。訪れた家では歌を歌い、お金や線香をもらう。
これは今も続いている。戦後は青年会が中心となって、大行燈も製作するよう
になり、出町まで繰り出す。これには、神栄会、青空会、児童クラブ、自治会、
神島ふれあいセンターが協力する。1日目は行燈の出来映えを競うコンテスト、
2日目は他町の大行燈とぶつけるケンカである。会場には数千人の見物人で賑
わう。なお、夜高は10年ほど前から6月の第2金曜日と土曜日に行われるよ
うになった。  
平成30年度   神島夜高大行燈
平成22−29年度神島夜高大行燈
平成20−21年度神島夜高大行燈

夜高01
     子どもたちの小さな田楽行燈
夜高01
          製作中の大行燈
夜高02
          神島を曳き廻し中の大行燈
夜高03
          水面に浮かぶ大行燈
夜高04
    本町通りを進む神島(左)、深江、広上町の大行燈
        (撮影:深江・河原雅人)

■ 突き合わせ(ケンカ)
夜高000012
2日目のケンカは、出町を3つのグループに分けたときの、「西」対「南北」、 「東」対「南北」で行われる。神島は、深江、広上町、西町とともに、「西」に 属する。ケンカは大行燈どうしを激しくぶつけ、相手の大行燈が壊れるか、後退 するまで3,4回繰り返される。すり傷や打撲が絶えず、判断が1秒でも遅れる と即大事故につながる。このため、多くの警察官、自主警備員の監視のもとで行 われ、素人の参加は禁止されている。 (写真はいずれもWEBサイト「砺波夜高祭」より)

夜高000019 夜高000018
全速力で疾走する神島大行燈        新栄町大行燈(右)と激突する直前
夜高000020 夜高000011
激しくぶつかり合う両大行燈          新栄町大行燈を押す神島大行燈(左)

獅子舞

■ 概要
8月31日の神嶋神社例大祭に出される。青年会・獅子方若連中が行うもので、
神社と神島内の1組(毎年1組ずつ交代)の全部の家を回って舞う。各家では
玄関前の庭で舞うが、しばしば家の中に入る。なお、2年ほど前から例大祭と
獅子舞は8月の最終日曜に行われるようになった。
■ 起源
獅子舞は100年前に津沢清水の人に習ったという。昭和40年代に一度途絶
えたが、50年代に再び復活した。
■ 構成
カシラ(頭)1人+ワ5人+シッポ(尻尾)1人の計7人で舞い、それに対し
てシシトリ(獅子取り)が6人出て、獅子に向かって踊る。シシトリは、小学
生2年から6年の者である。
■ 演目
@サンバサァ お宮に上がる。シシとシシトリが整列し、拝殿の前にまで進み
       出て、シシのみが昇殿して、神主からお祓いしてもらう。
Aニラミ   拝殿を睨む
Bサンビシ  シシトリが剣を持って踊る。
C一番踊り  シシトリが手踊りをする。テヌグイオドリともいう。
D二番の踊り 同様のテヌグイオドリ。
E三番の踊り これは手ぬぐいを持たない踊り。踊りの間に別の舞が入る。一
       番踊りの後にはケン。
F棒踊り
G長刀
H剣
Iカサオドリ 青年会の者が4人から6人程度で踊る。とり物は菅笠。
Jカマ
Kカラカサオドリ 青年会の若い者が1人で踊る。
 お宮さんでは全演目を踊る。これらに伴奏として笛と太鼓が付く。各家では
 1演目だけを踊る。各家ではハナを出す。ハナはその家と、その家を訪れて
 いる関係者も出す。

獅子舞01 獅子舞02
例大祭における獅子舞(サンバサァ)     例大祭における獅子舞(棒踊り)
獅子舞01
ふれあいセンター竣工落成式における獅子舞(カサオドリ)
獅子舞2017 獅子舞2017
となみ伝承やぐら大祭における神島獅子舞(2018年9月、於砺波商店街)

大神楽

■ 概要
神嶋神社や円光寺、公民館などでめでたい行事がある時に、獅子舞とならんで
太神楽が演じられます。最近では、平成16年12月の神島ふれあいセンター竣工
落成式や平成18年8月の神嶋神社屋根修復慶賀祭、同10月の地蔵尊保存堂竣工
祭礼式典で、桶胴太鼓による華麗なバチさばきを披露しました。  

夜高01
   大神楽(神島ふれあいセンター竣工落成式にて)

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